マキシム・ヴェンゲーロフ復活来日リサイタル(その2)

僭越ながら、ヴェンゲーロフ様のコンサート・レビュー その2

 

リサイタルの曲目はこちら

 

JSバッハ / 無伴奏ヴァイオリンの為のパルティータ 第2番 BWV1004

Fシューベルト / デュオ(ヴァイオリンとピアノの為のソナタ) イ長調 D.574

Lvベートーヴェン / ピアノとヴァイオリンの為のソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」 Op.47

 

以上の3曲

 

どの曲も、学生時代や一般の大学に進み悶々と音楽をしていた頃や、子育てをがっつり始めたころなど、

それぞれに苦しい思いを抱えながら取り組んだ、

暗譜で弾けるほどに頭に入っている曲でした。

 

シューベルトは告知の段階では、ヘンデルのニ長調のソナタ(これも大好き)となっていたところからの変更でした。

 

 

まずはバッハの無伴奏パルティータ

 

曲順も当初のシューべルトから変更して、一曲目をバッハの無伴奏にしてきたのですが、これが大当たり

 

ヴェンゲーロフの奏でるふくよかな響き、神聖なまでに透き通った真摯な音楽性が

会場いっぱいに伝わって

 

気づいたら涙がこぼれるほど至福の時…

     

電車生活の東京を離れ車社会の松本生活をしてから、コンサートの余韻をそのまま家に持ち帰れることの喜びを感じていましたが、これだけ非日常を感じられる演奏会に立ち会えれば、それは会場を出てから満員電車に詰められ薄れてしまっても、自分の中に余韻として残る(遺る!)ことを実感するコンサートでした。