今年もクラスコンサートの季節になりました。
発表会では生徒たち全員が独奏するほか、アイネクライネとユーモレスクは上級生と大人の生徒さん達で合奏します。
アイネクライネは元来、ヴァイオリン2パートとヴィオラとチェロの弦楽四重奏の為のセレナーデですが、クラスのみんなで出来るようにとチェロパートをト音記号に起こして、基本はヴァイオリン4パートで出来るようにアレンジしました。
弦楽合奏の目的は様々で、その時により色々あります。
美しい音色で積極的に音楽を表現して欲しいと思い、ファーストには反抗期の入り口に差し掛かる年頃の男子を選びました。誰にも分かりやすい「THE メロディ」ですから、責任感を持って取り組んでお稽古して欲しい、という狙いもあります。
フルサイズを弾き、音量と音楽性では1人抜きん出ている高校生にはチェロパートを任せ、和音進行を感じながら低音で支える役割を体感して、自分のソロの曲にも繋げて欲しい、という狙いがあります。
いずれにしても、楽譜の難易度だけでない判断基準で選曲し、年齢やレベルを越えて仲間と共に曲の美しさ素晴らしさを表現出来るようにしていく過程は、スズキ・メソードの「育ち合い」の場に相応しい時間です。
もっとじっくり弦楽合奏だけの時間も取りたいな、いずれは弦楽合奏だけのグループレッスンやコンサートもと思いつつ、それはクラスの人数が増え、その環境が整ってからの話…と夢のように思っています。